WENさんのblog

Twitterでは伝えきれないことを書きます。閲覧は自己責任でお願いします。

『あなたはおかしい』

そう言われたのは、中学一年の冬だった

 

小学校からいじめを受けていたある女の子が復讐を決意した日

 

俺はその子の復讐の機会を奪った

 

いつも通り体育館裏に集まっていたそいつらを

 

俺は襲撃した

 

技術室から持ってきた金槌で武装した彼女がそこに来た時には全滅していた

 

『何故こんなことをしたのか』

 

彼女は泣いていた

 

そうだ

 

こんなこと、なんだよ

 

所詮復讐なんてこんなことなんだよ

 

俺も同じだった

 

幼稚園3年間

 

小学6年間

 

計9年間

 

ずっといじめられていたから

 

それを中学一年の夏くらいに全部復讐が終わって

 

何にもスッキリしなかった

 

人を殴る痛み

 

自分の中の何か大切なものが欠落した感覚

 

きっと、越えちゃいけなかった一線を踏み越えた

 

あの9年間が報われるわけじゃない

 

ただ、『嫌な感覚』が増えただけだった

 

同じ痛みを背負う必要なんてない

 

誰かが背負わなければならないなら

 

すでに背負ってる者が背負えばいい

 

でもそんなこと言ったところで多分理解できない

 

その機会すらたった今失われたのだから

 

『人の復讐なんて見たくないから代わりにやった』

 

と簡潔に説明した時の彼女は

 

あの言葉を口にしたのだ

 

中学を卒業してから連絡を取ることも無かった

 

噂で聞いた話では、レベルの低い高校に行ってギャルになった

とか

男と一緒にいるところを見た

なんて話ばかり

 

まぁ、元気ならいいんだけどね